大会長挨拶

 第29回日本アフェレシス学会関東甲信越地方会
会長(当番世話人) 平和 伸仁
横浜市立大学附属市民総合医療センター 病院長補佐
腎臓・高血圧内科/血液浄化療法部 部長
臨床教育研修センター長

 この度、第29回日本アフェレシス学会関東甲信越地方会を2022年5月8日(日)に神奈川県横浜市において開催させていただくことになりました。会場は、神奈川県民ホール近くのワークピア横浜です。久々の開催であり、また、コロナ渦の状況での開催となりますが、ご参加の皆様に安心して参加いただき、有意義な学会になる様に教室員一同が準備を進めて参ります。どうぞ多くの先生にご参加をいただき、活発なご質疑、ご討議を賜れれば幸甚に存じます。

第29回大会は、本来2020年5月10日(日)に開催予定でした。しかし、ご存知のように2020年2月3日に横浜港に入港していたダイヤモンドプリンセス号での検査で、多くの乗客にSARS-Cov-2 ウィルス感染、濃厚接触者が発生し、新型コロナ感染症の流行が一気に身近な脅威となりました。そして、同年4月7日には安倍内閣総理大臣によって非常事態宣言が発出されるに至りました。このため、2020年5月の開催は延期され2021年5月9日(日)へと開催日程が変更となりました。しかし、2021年1月になっても透析患者のコロナ感染が多く、体外循環療法を行なっている多くのアフェレシス学会会員施設も大変忙しい状況でした。そこで関東甲信越地方会の持ち回り世話人会において、さらなる1年の延期が決定され、本年の開催へと変更になりました。この2年間で、新型コロナに対するワクチンの開発と普及、抗体医薬、内服薬などさまざまな新薬が開発され、臨床使用が可能となりました。オミクロン株の第6波は、比較的軽症ではありますが高い感染力のため大変な脅威となりました。今後もさまざまな波があるかもしれませんが、人々の叡智を結集して、必ずや乗り切れると信じています。

 今回のタイトルは「現代医療におけるアフェレシスの可能性」とさせていただきました。アフェレシス療法は、内服薬療法、抗体療法を含む点滴治療に加えた強力な内科的治療の一つです。体内から不要なものを適切に取捨選択して除去することは、透析療法を含むアフェレシス療法以外にはほとんど選択肢がありません。このようなことからアフェレシス療法の優位性が示されている疾患は多数あり、実臨床で重要な役割を果たしています。しかし、最近、生物学的製剤が幅広く開発され臨床利用が可能となりました。その効果は絶大であり、新たな免疫疾患に対する治療選択肢として広く認知されてきました。このように治療選択肢が広がりつつある現代において、いま一度、アフェレシス療法の優位性を生かした治療法を考えなおす時期ではないでしょうか。

 第29回関東甲信越地方会では、若い医療者に気軽に参加していただき、患者さんの治療効果をいかに良くするべきかなど、ベテラン医療者と忌憚ない意見交換をして、医学、臨床工学、薬学、看護学、生理学のさまざまな領域の視点から、アフェレシスの可能性を考えていただきたい思っています。

 開催地の横浜は、1869年に開港してから文化の発信地として発展してきました。会場は、横浜開港ゆかりの場所にあり、また、横浜中華街のすぐ近くにあります。状況が許せば食事や観光も合わせてお楽しみいただけますと幸いです。新緑の横浜で皆様にお目にかかるれることを楽しみにしております。